2020
25
Feb

レゴのミニフィグ, レゴの紹介&歴史, 大人のレゴ好き向け

【初代ミニフィグ・デザイナー】イエンス氏がレゴの人形を黄色く笑顔にした理由

レゴのミニフィグデザイナー

【最終更新日:2020年2月25日】

 

レゴの世界の可愛らしい住人、ミニフィグ(ミニフィギュア)

世界中の人々に笑顔を届ける人気者です。

 

数多くのセットと一緒に販売され、レゴの世界をより楽しく魅力的なものにしているだけでなく、今ではミニフィグ単体でも販売されているなど、レゴの世界になくてはならない存在。

 

そんなレゴの人形をデザインしたデンマークの玩具デザイナー、イエンス・ニゴール・クヌーセン氏(デンマーク語: Jens Nygaard Knudsen)が2020年の2月19日に78歳で亡くなりました。

 

レゴのミニフィグを使った写真をたくさん撮っている僕ですが、彼のことは正直ほとんど知らなかったので、日本を含めて色んな国のニュース記事を読みました。

この記事では、イエンス氏について書かれた世界中の記事を要約しながら、ミニフィグを創り出してくれたイエンス氏と、彼がミニフィグのデザインに込めた意図を紹介したいと思います。

 

 

こちらでは、ミニフィグの買い方や歴史、収納方法などの記事をまとめています♪

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【初代ミニフィグ・デザイナー】イエンス氏がレゴの人形を黄色く笑顔にした理由

目次

 

イエンス・ニゴール・クヌーセン氏の概要

 

イエンス・ニゴール・クヌーセン氏(デンマーク語: Jens Nygaard Knudsen)は、1968年から2000年までレゴ・グループのセットデザイナーでした。

彼はレゴの腕や足が動く人形、ミニフィギュアと宇宙シリーズ(LEGO Space)のクリエイターとして知られています。

 

2020年にデンマーク西岸にあるホスピスで死去、78歳でした。

インスタグラムなどのSNSでは、彼を追悼する内容が数多く投稿され、彼がレゴの世界に与えた影響の大きさを感じました。

 


それでは、彼が創り出したレゴについて紹介したいと思います。

 

 

レゴ社での初期のデザイン

イエンスが若い頃に仕事を探していた時、彼は地元デンマークの新聞でレゴ・グループのモデルビルダーとしての求職の広告を見つけました。

1968年、レゴ・グループに入った彼の最初の仕事は、異なる色のブロックで何百ものレゴの車を作ることでした。

 

lego 605 taxi

 

彼が作ったこれらのモデルは、605タクシーと420パトカーのセットとなって表れています。

 

lego 420 police car

 

 

また、イエンスは初期の「レゴランド」のレゴタウンセットのほとんどをデザインしています。

その後、イエンスは消防署、警察署、病院などのより大きなセットのデザインをするようになりました。

 

これらのデザインの中で、彼は建物の屋上ヘリポートを含めるというアイデアを思い付きました。

このアイデアは、現在の多くのセットにも組み込まれています。

 

 

 

1970年代には、レゴのセットデザイナーはほとんどいなかったため、イェンスは同僚と一緒に初期の電車のセットを開発しました。

 

lego 182 train

 

自身が設計した列車の中で、イエンスのお気に入りは、モーター付き182列車セットと7710プッシュアロング旅客蒸気列車だったそうです。

 

lego 7710 train

 

 

ミニフィグのデザイン

1970年代、イエンスは後にLEGOミニフィギュアになる50を超えるコンセプトデザインを担当しました。

実はレゴのミニフィギュアは、当初このようなシンプルなデザインでした。

 

 

しかし、その後にデザインが発展され、可動式の腕と脚を持つようになりました。

 

「子供の想像力」に委ねるため、人形の顔は男女や人種の区別を付けず、黄色で穏やかにほほ笑む表情にしたといいます。

 

1978年、イエンスのデザインしたミニフィギュアは、レゴ・グループによって特許を取得され、発売されました。

最初に発売されたのは、警察官のミニフィグです。

 

<左が1978年のミニフィグ、右が2018年の復刻版>

 

これは、ミニフィグ誕生40周年の2018年に、ミニフィギュアシリーズとして復刻販売されました。

今では肌の色の異なる顔や、身体に様々なプリントの施されたミニフィグが発売されていますが、今日までのすべてのミニフィギュアの形は、イエンスのデザインが使用されています

 

 

 

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宇宙シリーズ

1978年、レゴ・グループは「街シリーズ」、「お城シリーズ」、「宇宙シリーズ」といったミニフィグと一緒に遊べるプレイテーマを発表。

 

この中でイエンスは、「宇宙シリーズ」を創り出し、最初の宇宙セット358ロケットベースと、367ムーンランディングを設計しました。

 

 

初期の宇宙シリーズでは、青いブロックがテーマカラーとして用いられていますが、この色の選定にもイエンスが関わっています

当時の技術では、ブロックを様々な色に変更することは難しく、一方で宇宙船やロケットのシルバーに近い印象の灰色のブロックは、おもちゃの主要な色として十分に明るいとは考えられていませんでした。

 

 

そこで、イエンスは、何度かの実験の後、青色のブロックが技術的に十分であると判断し、これによって宇宙シリーズでは青いブロックがテーマカラーとして用いられることになりました

宇宙シリーズは大ヒットとなり、これによってイエンスはレゴ・グループのチーフデザイナーに昇進。

2000年に引退するまで、イエンスはチーフデザイナーとして様々なレゴ製品のデザインに携わりました。

 

こちらの記事では、初期の宇宙シリーズの宇宙船を紹介しています♪

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まとめ

 

彼の同僚であるレゴ・デザイナーはイエンスのことをこのように述べています。

「彼の想像力は素晴らしかった。ブレインストーミングがあれば、彼は非常に多くのアイデアを持っていたので、脳のハリケーンのようだった」

“His imagination was so ­fantastic. If we had a brainstorm it was more like a brain hurricane, because he had so many ideas.”

 

多くのアイデアと想像力に富み、男女や人種の区別を越えて笑顔のミニフィグを創り出したイエンス。

彼の創り出したミニフィグたちは、これからも世界中の子供たちの想像力を刺激しながら、たくさんの笑顔を届けていくでしょう。

イエンス氏のご冥福をお祈り致します。

 

それでは、最後まで読んで頂きありがとうございました!

 

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