こんにちは。レゴエニ(@legoanywhere)です。
twitterでは#外レゴというタグも見かけるようになり、レゴを含めたオモ写でも屋外で撮影された写真で賑わうようになってきました。
太陽光の下で、自然風景を背景に入れた写真は屋内写真とは違う魅力がありますね。
一方、屋外写真のムズカシイ点として、「混雑した場所で撮影すると通行人が写真に入ってしまう」という問題があると思います。
有名な景色の場所で撮りたいと現地に行ったのに、多くの観光客がいて写真に人が入ってしまうことがないでしょうか。
そこで、今回の記事では、人が行き交う屋外でのオモ写撮影で絶対役に立つテクニック、「通行人を消し去る方法」を紹介したいと思います。
屋外オモ写で通行人を消し去る魔法のアイテム・NDフィルターを使った撮影方法
目次
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シャッタースピードを理解しよう
少し回りくどいですが、最初にシャッタースピードについて説明します。
これを理解すると、他の撮影方法でも応用が利くので、ぜひ理解してくださいね。
カメラは写真を適切な明るさにするために、センサーに光を当てる時間を調整しています。
このシャッターが開いてセンサーに光を取りこんでいる時間のことを「シャッタースピード」といいます。
この時間は、「1/1000秒(0.001秒)」という一瞬の時間から、「60秒」といった少し長めの時間まで、状況によって変わってきます。
下の2枚は同じ環境で、シャッタースピードを変えて撮影したものです。
<シャッタースピード:1/80s>
<シャッタースピード:1/4s>
上の写真のシャッタースピードは1/80秒、下の写真は1/4秒ですから、20倍の時間の差があることになります。
さて、この上下の写真で何が違って見えるでしょうか。
まず、明るさが違いますね。下の写真の方が明らかに明るいことがわかると思います。
シャッターを開いている時間が長いので、たくさんの光を取り込んでいるということです。
他に違いはないでしょうか?
よく見ると、上の写真では歩いている通行人が止まって見えるのに、下の写真では通行人がブレています。
シャッターを開いている間に動いたものは、ブレて写ってしまうのです。
ここまでの話をまとめます。
このイメージを感覚的にでもいいので理解してください。
これを理解すると、暗い夜ではシャッタースピードを長く(遅く)すれば、十分に光を取り込んで明るい写真になることがわかります。
〇夜のオモ写撮影はこの記事にまとめています!
【夜景撮影】これで完璧!オモ写を夜にキレイに撮影するための方法とは?
一方で、シャッタースピードをどんどん遅くすれば、通行人がブレブレになって、最後には消えていく気がします。
しかし、先ほどの図を理解していれば、ここで別の問題が出てくることに気づくと思います。
シャッタースピードを遅くし過ぎると、多くの光を取りこんでしまって写真が明るくなりすぎて真っ白になってしまうのです。
さて、どうしましょう。
そこで登場するのが、NDフィルターというアイテムです。
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NDフィルターとは?
NDフィルターのNDとは、Neutral Densityの略で、直訳すると”中立な濃度のフィルター”と言う意味になります。
目で見える範囲の光を均等に吸収することができ、発色に影響を与えることなく、光量のみを少なくします。
「色の変わらないサングラス」というイメージで、こんな感じの丸いフィルターです。
写真のNDフィルターに、ND-4とかND-16のように後ろに番号がついるのが見えるでしょうか。
これは、ND4なら光量を4分の1に、ND16なら光量を16分の1に減少させることができることを意味します。
一番下のND-100だと通常の光の量に比べて100分の1まで減らすことができるのです。
使い方は簡単で、このNDフィルターをレンズの先につけるだけ。
レンズの先につけるので、レンズのサイズに合った種類のものを選ばなければいけないので注意してください。
写真で62mmと書いてあるのが、レンズのサイズです。
このサングラス的なNDフィルターを使えば、写真を明るくしすぎないで通行人を消して撮影することができそうです。
屋外オモ写で使いやすいNDフィルターは?
「NDフィルターでどこまで通行人を消し去ることができるのか?」
この問題の解答を求めて、3日間で約50万人が訪れるという世界最大の同人誌即売会、通称コミケに行ってきました。
1日に15万人の来場者が訪れるコミケ会場の東京ビッグサイト、そのエントランスこそこのチャレンジに相応しい場所。
そしておそらく、「屋外でレゴを長時間に渡って撮影する」という怪しい行為すら、誰にも気にされない場所と言えそうです。
やってきました。予想以上の人、人、人。
ちょうどいい高さの手すりにミニフィグを置いて撮影。
シャッタースピードを長くするので、カメラはしっかりと三脚等で固定しましょう。
まずはNDフィルターなしです。
シャッタースピードを1/80秒から1秒まで遅くすると、背景の人がどんどんブレて薄く消えていきます。
右端の1秒を見ると、通行人が大きくブレて消えかかっているのがわかると思います。
しかし、予想通り、多くの光を取り込んでいるせいで、画面が明るすぎます。
ここで、NDフィルターを使いました。
一番左は、先ほどの一番右と同じシャッタースピード1秒ですが、ND-4の効果で写真がだいぶ暗くなりました。
シャッタースピードを2秒にすると、通行人も大きくブレています。
一番右はND-16を使ってシャッタースピードを10秒まで伸ばしました。通行人が消えかかっていますが、画面も明るくて限界といったところ。
あと一歩という感じです。
そこで、最終兵器のND-100を使い、シャッタースピードを15秒まで伸ばしました。
写真は明るくなり過ぎず、通行人が消えているのがわかると思います。
次に、シャッタースピードを僕のカメラの限界30秒まで長くしてみました。
次々と通行人が連続的に通るので、これ以上消すことは難しいようです。
とはいえ、ここはコミケ会場。
普通はこんなに人通りの激しい場所でオモ写撮影をしないと思いますので、ここまで消せれば合格ではないでしょうか。
通行人の具合にもよりますが、ND-100があれば様々なシーンで活用できそうです。
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まとめ
今回の内容をまとめます。
まず、シャッタースピードと写真の明るさ、通行人の動きについての図を改めて掲載します。
シャッタースピードを遅くすると、通行人はブレて消えていきますが、写真が明るくなり過ぎてしまいます。
そこで、NDフィルターを使うとシャッタースピードを遅くして通行人を消しつつ、写真が明るくなり過ぎるのを防げることがわかりました。
イメージとしてはこんな感じ。
NDフィルターは様々な種類があり、シーンによって使い分けた方がよいので、オモ写撮影用としては、ND-16とND-100くらいがオススメだと思います。
また、NDフィルターは重ねて付けることによって、さらに光の量を減少さえることができます。
どのくらいの効果があるかは、重ね合わせるNDフィルターの番号同士で「かけ算」すればよく、たとえば、ND-16とND-100を重ねると、16×100で1,600分の1の減光効果が得られます。
2~3種類のNDフィルターを用意して重ね合わせれば、多くのシーンで通行人を消して撮影することができそうですね。
それでは、今回はここまでです。
今回の記事がみなさんの屋外オモ写撮影のお役に立てば嬉しいです。
ありがとうございました。
〇長いシャッタースピードの別の活用方法をまとめています。
【夜景撮影】これで完璧!オモ写を夜にキレイに撮影するための方法とは?