2019
6
Mar

レゴの歴史宇宙シリーズ

【レゴの宇宙シリーズの歴史】ベニーのクラシックスペースを宇宙開発の歴史と一緒に紹介!

【最終更新日:2019年9月11日】

 

レゴ・ムービー2の公開に合わせて、ミニフィギュアシリーズや、新しいセット商品が続々と販売されましたが、あなたのお気に入りのキャラクターは誰でしょうか?

主人公のエメット?ヒロインのルーシー?

どのキャラクターも魅力的ですが、おそらく一番人気のキャラクターは「宇宙飛行士のベニー」ではないでしょうか。

劇中ではマスタービルダーとして活躍する彼は、1980年代に発売された『レゴ 宇宙シリーズ』の宇宙飛行士という設定です。

でも一体なぜ1980年代の宇宙シリーズからやってきたのでしょう?

 

それは、この1980年代頃の宇宙シリーズが、ファンの間で「クラシックスペース」と呼ばれ、長い宇宙シリーズの中でも特に人気のシリーズの一つだからです。

そこで、今回の記事では、ベニーが元々いた世界「クラシックスペース」の歴史と魅力を、実際の僕たちの世界における宇宙開発の歴史とあわせて紹介したいと思います!

 

【レゴの宇宙シリーズの歴史】ベニーのクラシックスペースを宇宙開発の歴史と一緒に紹介!

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クラシックスペースとは?

 

レゴ社は1978年に「街シリーズ」と「お城シリーズ」と一緒に「宇宙シリーズ」の販売を開始します。

この3つはレゴの歴史の中でもっとも古いシリーズで、今の世界を舞台にした「街シリーズ」、歴史的な世界を対象とした「お城シリーズ」、未来のSF世界を描く「宇宙シリーズ」として長い間販売され続けてきました。

 

そしてこの宇宙シリーズの中で、1978年から1987年頃までの最初の期間に発売されたセットたちが「クラシック・スペース」と呼ばれています。

 

 

クラシックスペースの特徴は、ベニーと同じ古いヘルメットを色違いでミニフィグたちがかぶっていたこと、「グレー」と「青」、「クリアイエロー」のブロックで世界観が構成されていたことなどが考えられていますが、もっとも重要な特徴として、争いをイメージするセットがなくいつも平和な世界観のシリーズでした。

 

それでは、クラシックスペースの代表的なセットを振り返ってみましょう!

 

1978年

クラシックスペースの最初の年は、その後シリーズで引き継がれる多くの特徴をもったセットが発売されました。

 

レゴ・クラシックスペース

924 Space Cruiser

最初に登場した宇宙船です。クレーのベースに青いブロックの船体、クリアイエローのガラス部分が未来感を出していますね。

この色彩がクラシックスペースの特徴です。

462 Rocket Launcher

小型ロケットを発射するセットです。赤と白の色違いの宇宙飛行士のミニフィグがカワイイですね。ベニーのスタイルは彼らがベースとなっています。

 

レゴ・クラシックスペース

483 Alpha-1 Rocket Base

大型ロケットの発射センターのセットです。月面のようなデコボコしたベースが特徴的ですね。

 

レゴ・クラシックスペース

493 Space Command Center

別の惑星の指令センターのセットです。

指令部の壁面上部に取り付けられたセンサーがレトロ・フューチャー感を出しています。

 

1979年

この年はブロック数の少ないながらも魅力的な小型宇宙船が多く発売され、クラシックスペースの中でも一番の名作と呼ばれる伝説的な宇宙船が発売された年でした。

 

レゴ・クラシックスペース

885 Space Scooter

 

船体中央に描かれているクラシックスペースのロゴが特徴的ですね。

船首ののデザインやハンドルの雰囲気、座席右側に取り付けられているポールのデザインを覚えておいてください!

 

891 Two-Man Scooter

 

二人乗りの宇宙船です。こちらもやっぱり船体中央にはクラシックスペースのロゴがバッチリ入っています。

 

886 Space Buggy

月面のような荒れた大地を走るための小型バギーです。シンプルな造形ですが、前方に酸素ボンベがあることで雰囲気が出ています。

 

918 Space Transport

前年に登場した宇宙船のデザインを踏襲しながら、やや小型化した宇宙船です。

 

928 Galaxy Explorer

大型の宇宙船で、セットには宇宙の基礎板と通信タワーや発射台が含まれます。

クラシックスペースの最高傑作の宇宙船といわれ、レゴ60周年の記念セットではミニサイズで他の名作セットと一緒に復刻されました。

ここまでに登場したクラシックスペースの宇宙船を並べてみると、レゴ・ムービー2で発売されたベニーの宇宙船は、この頃の宇宙船の特徴を引きついているのがわかります。

「70821 エメットとベニーのビルド&フィックスワークショップ 70821」に含まれている宇宙船は全体的な色合いはもちろん、翼や水平尾翼のデザイン、後部ロケットブースターの雰囲気がクラシックスペースの宇宙船によく似ています。

レゴ・クラシックスペース

大人気の「70841 レゴムービー ベニーの宇宙スクワッド 」に含まれる小型の宇宙船は、船首のデザインや翼、サイドのアンテナ等のデザインがそっくり。

まさに当時の宇宙船の形をそのままに、クラシックスペースの色合いで再現していることがわかります。

 

1980年 

1980年は発売されたセットは少なかったのですが、小型ながらも宇宙の生活をリアルに捉えた楽しいセットが登場しました。

6821 Shovel Buggy

宇宙での開発を進めるためのバギーです。背面の通信機器が特徴的ですね。

 

6841 mineral detector

大地の深くに眠る資源を調査するための宇宙マシン。

前に取り付けられた円形のセンサーが未来感を出しています。

 

レゴ・クラシックスペース

6861 X-1 Patrol Craft

中型の視察用宇宙船です。

X-1という名前が特徴的ですが、スターウォーズに出てくるXウイングに少しだけ形も似てる気がします。

 

6901 Mobile Lab

移動型の研究施設のようです。鉱石などを採掘しつつ、その場で調査・分析するための車なのでしょうか。

 

この年のセットを見ると、これまでのグレーと青を基調としたものから、グレー単色になっていることがわかります。

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1981年

小型セットの多かった前年と変わって、この年は大型の宇宙船や施設が登場します。

6870 Space Probe Launcher

小型宇宙船を発射させるカタパルト車のセットです。

ミニフィグが一人しかいないので、自分で運転して、自分で発射していくのでしょうか。。。

ちょっと寂しかったので、笑顔のベニーを打ち上げてみました。

新しいセットの宇宙船もバッチリとカタパルトにおさまりましたよ。

 

6970 Beta-1 Command Base

宇宙船の発射カタパルトの併設された宇宙基地のセットです。

司令部のようなところから宇宙船まで移動式のモノレールがあるのが特徴的で、宇宙飛行士たちの楽しい生活が上手く描かれています。

 

6929 Starfleet Voyager

惑星間を航行する宇宙艦隊の大型スペースシップです。

資材を積んだコンテナがあるので、長期間の宇宙航行も大丈夫そうですね。

 

この年のテレビCMを見ると、宇宙での生活が楽しく描かれています。

 

1982年

この年は発売されたセットは少なかったのですが、久しぶりに青いブロックを使ったクラシックスペースらしい宇宙船が登場しました。

6890 Cosmic Cruiser

中型の宇宙船と、スクーターのセット。

青いブロックを使った久しぶりの宇宙船ですが、ベース色はグレーではなく白でした。

 

6950 Mobile Rocket Transport

移動可能式な大型ロケット打ち上げ施設。

グレーと青、それにクリアイエローのブロックで作られた、クラシックスペースの色合いの大型車です。

斜めに発射するロケットもSF感であふれていますね。

 

1983年

この年は大型の宇宙船や指令基地がリニューアルされる等、大型セットが多く登場しました。

6803 Kleiner Ramgleiter

小箱セットの小型宇宙船。それでも色合いや雰囲気はクラシックスペース感で溢れています。

 

6844 Seismological vehicle

「Seismological」は地震学という意味なので、地盤を調査するための専用車両でしょうか。

上につけられたアンテナや後部のセンサーで細かい振動などを調査しているのかもしれません。

 

6930 Space supply station

小型のスクーターや探査用車両が含まれた宇宙基地。

基地全体が高床になっているのですが、それを支えるフレームが細く重力が地球より小さい星であることがわかります。

クレーターのある基礎板を含めて上手く宇宙感が出ているセットだと思います。

 

6980 Galaxy Commander

惑星間航行用の大型のスペースシップ。

小型バギーや離着陸ポートの基礎板も含まれていました。ツインのコクピット部分が特徴的でカッコいいですね。

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1984年

前年に引き続き大型セットが多く発売され、その中には宇宙ロボットもありました。

6824 Space Dart-I

小型のロケット型宇宙船。

本体のロケット部分と翼の先端にあるブースターはトラスでつながれていて、軽量化されている雰囲気が伝わります。

 

6928 Uranium Search Vehicle

ウランを採掘するための専用車両。原子力発電に必要なウランを名称にしているところが興味深いですね。

前後で16もタイヤが付いていて、どんな地形でも探索することができそうです。

 

6951 Robot Command Center

ロボット型の指令基地。

ロボットアームや大型のアンテナ、司令部のガラスパーツ等が組み合わさって上手くロボット感が出ています。

脚についているブースターで飛行しながら移動するのでしょうか。脚などただの飾りということみたいですね。

 

6971 Inter Galactic Command Base

正方形の基礎板を2枚使った大規模な指令センター。

中央の司令部と両サイドのロケット打ち上げエリアが結ばれています。

浮遊感のある指令センターが宇宙基地のイメージにぴったりです。

 

1985年

この年も小型セットから大型セットまで多く発売されます。クラシックスペースの勢いがまだまだ続きます!

6825 Cosmic Comet

小箱セットの小型宇宙船。クリアイエローのパイプが特徴的で、機体下の燃料が後部ブースターに供給されているのがよくわかります。

初期のクラシックスペースの小型宇宙船に比べて構造がわかりやすい形になってきました。

 

6872 Lunar Patrol Craft

月面探査用の小型の宇宙船。小型のロボットがかわいらしいですね。

新しいパーツの登場で形は変わっても、色合いはしっかりとクラシックスペースのイメージを引き継いでいます。

 

6882 Walking Astor Grappler

歩行可能な大型ロボットアーム。

前方にある大きなロボットアームで宇宙の鉱石などを運んだのでしょう。

脚のトラスやロボットアーム、後部の小型ブースターなどが未来のロボット感を上手く出していると思います。

 

6931 FX-Star Patroller

大型の宇宙警備船。前後に分離することができ、小型のロボットやバギーが出てきました。

 

1986年

1987年にクラシックスペースは終わってしまうので、その前年になります。

とはいえまだまだ多くのセットが発売された年でした。

 

6845 Cosmic Charger

前にレーザー砲のようなものが見えますが、名前は充電機なので、遠方の宇宙船にエネルギーを供給するためのものかもしれませんね。

 

6874 Moonrover

Rover(ローバー)とは、かつて存在したイギリスの自動車メーカーのことです。

イギリスを代表する自動車会社/自動車ブランドでしたが、2005年をもって、その名前を冠する自動車会社や自動車モデルは消滅してしまいました。

この名前からすると、このセットは宇宙での個人用の移動用車両だったのでしょう。

 

6892 Modular Space Transport

惑星での移動用のスペースシップ。タクシーのようなイメージなのかもしれません。

後ろのスペースマンはお客さんなのでしょうか。ほのぼのした雰囲気のセットです。

 

6985 Cosmic Fleet Voyager

超大型の惑星間航行用スペースシップです。クラシックスペースを象徴する4色のミニフィグが含まれているのも特徴。

クラシックスペース最後の大型宇宙船のセットになりました。

 

1987年

1978年に宇宙シリーズが始まって以来、宇宙シリーズのミニフィグはベニーと同じタイプからずっと変わりませんでした。

ところが、1987年についに新しいタイプのミニフィグが登場します。

新しいタイプのミニフィグはこれまでのクラシックスペースのミニフィグのイメージを引き継ぎつつ、可動式のバイザーが取り入れられました。

ボディも斜めのツートンデザインが取り入れられフレッシュな雰囲気になっています。

これより後は新しいミニフィグを主人公としたセットが展開していくことになり、クラシックスペースの歴史はここで幕を閉じることになります。

 

それではクラシックスペースの最後の年に発売されたセットを少しだけ振り返りましょう。

 

6808 Galaxy Trekkor

6809 XT-5 and Droid

 

6827 Strato Scooter

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まとめ

いかがだったでしょうか。

レゴムービーで大活躍のベニーのふるさとの世界「クラシックスペース」が、未来の宇宙世界を舞台としながらも平和な世界を描いた素敵なシリーズだったことが伝われば嬉しいです。

レゴムービーを見る子供たちの親の年齢を考えると、ちょうと彼らが子供だった頃に遊んだレゴがクラシックスペースだったかもしれません。

最近のレゴムービーのセットでは、クラシックスペースの雰囲気が再現されていますが、子供たちだけでなく当時を懐かしく思う親世代にもきっと人気ではないでしょうか。

 

最後にクラシックスペースの魅力を掘り下げるために、現実世界での宇宙開発の歴史を簡単に振り返ってみたいと思います。

史実における宇宙開発の歴史

第二次大戦後、アメリカとソビエト連邦(ソ連)の両国が冷戦状態になると、国家的プロジェクトとして弾道ミサイルや人工衛星など、軍事的利用が可能な技術の研究が競われる宇宙開発競争が始まりました。

ソ連は1957年10月に人工衛星スプートニク1号、11月には犬を乗せたスプートニク2号に成功し、アメリカに対して技術的優位を見せ付けます。

 

世界初の人工衛星スプートニク1号

アメリカは12月にヴァンガード1号の打ち上げを実行しますが失敗し、ソ連の衛星打ち上げの成功はアメリカの安全保障を脅かすと懸念され、「スプートニク・ショック」がアメリカを襲います。

これに対して、アメリカは1958年にNASAを設立。それから米ソは、世界初の成果を上げるために激しく争うことになっていきます。

 

宇宙開発競争では、当初はソ連が大きくリードし、有人宇宙飛行や月・惑星への探査機着陸など、世界初の偉業をことごとく独占していきました。

しかし、アメリカのケネディ大統領は1961年の有名な演説で「この10年以内に月に行く(in this decade)」と宣言。巨額の資金が必要であり、政治家などから多くの反対を受けましたが、世論の強い支持を得て計画は推進されました。

 

そして、1969年7月20日にはアポロ11号が世界初の有人月面着陸に成功し、宇宙開発競争は頂点を迎えました。

 

アポロ11号による月面着陸の様子

以後は米ソ二国間の対立関係が緊張緩和(デタント)、米ソ以外の宇宙開発参入、世論の注目の薄れなどから米ソ間の宇宙開発競争は緩やかになっていき、1975年の米ソ共同による「アポロ・ソユーズテスト計画」で終結を迎えたと考えられています。

「アポロ・ソユーズテスト計画」では、ソビエトのソユーズ19号とアメリカのアポロ18号は宇宙空間でランデブーの上ドッキングし、「敵国」の宇宙飛行士をお互いの宇宙船の中に招き入れ、共同での科学実験を行いました。

アポロ・ソユーズ計画の公式ワッペン

双方の国はそれぞれの宇宙開発に固執していましたが、互いに大きく異なった分野に方向を変えてゆき、アポロ・ソユーズ計画の後は、二大国の「競争」に注目することは時代遅れとされていったのです。

 

クラシックスペースの世界観とベニーの笑顔

レゴの宇宙シリーズが発売されたのは、米ソ間の宇宙開発競争が終わり二国間の関係が改善されていく頃で、クラシックスペースの中でも宇宙という新しい場所での「平和な生活」が常に描かれていたのです。

 

レゴ・ムービー関連で新しく発売されたベニーのセットも戦いをイメージするものではありません。

楽しそうな宇宙船や、修理するための工具などがあるだけです。そして、ベニーも一緒に登場する宇宙飛行士たちもいつも笑顔をしています。

 

 

こうして宇宙開発の歴史を振り返えりながら考えると、ベニーの無邪気な笑顔には、宇宙という未知の世界にワクワクしていたクラシックスペース発売当時の子供たち興奮と、平和を望んだ多くの人々の気持ちが込められているのかもしれません。

 

その後、宇宙シリーズではクラシックスペースに代わる新しいテーマが登場し、争いを描いたセットも登場していきます。

歴代の宇宙シリーズの中でも特に人気なクラシックスペースですが、僕は基本ブロックで創られたシンプルな形状や色彩以上に、当時の時代背景を感じる「平和な世界観」が何よりの魅力だと思っています。

 

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