【最終更新日:2022年6月19日】
数多くあるレゴのシリーズの中で、今でも根強い人気を誇る「お城シリーズ」。
「お城シリーズ」から、「レゴ・ナイトキングダム」、「レゴ・キャッスル」などとシリーズ名を変化させながら、2000年代に入ってからも継続して販売されてきましたが、現在は販売がとまってしまっています。
前回の記事では、お城シリーズの誕生から1998年までに焦点を当てて、この期間に発売された「お城」や「砦」などのシリーズの中心セットを振り返りました。
「後編」の今回は、2000年以降のお城シリーズに注目して、シリーズの人気セットを当時のテレビCMを交えながら紹介したいと思います♪
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【レゴ・キャッスルの歴史】お城シリーズの歴代のお城セットをまとめて紹介(後編)
目次
6098 キングレオの城 (2000年)
2000年になってお城シリーズは、名前を「ナイトキングダム」と変えて再登場します。
その新しいスタートの中心となったセットが、「キングレオの城」です。
1990年代の後半のお城シリーズ終盤では、ファンタジー色の強いセットが多かったのですが、このお城は立体基礎板の上にグレーの城壁と青い尖塔がそびえ、全体の雰囲気も中世ヨーロッパのお城に近づきました。
正面の城門は左右対称としながら、後ろの塔や城壁等が非対称で全体としてバランスのとれた構成になっています。
3739 ブラックスミス・ショップ(2002年)
「ナイトキングダム」の時代に発売されたセットの中で、民間セットの名作がこちらです。
レゴファンであったDaniel Siskind氏のオリジナルデザインが製品化されたブラックスミス(鍛冶屋)のお店です。
建物全体がちょうつがいで開閉可能になっていて、階段や寝室等の小物が上手くデザインされています。
ちなみに、鍛冶屋さんのセットは1984年にも発売されています。
セットの名前も同じく「ブラックスミス・ショップ」でした。
小さいセットながら、車輪パーツの使い方などにアイデアが光る素敵なセットでした。
そして鍛冶屋のセットは2021年にレゴ・アイデアとしてもう一度復活しました!!
昔懐かしい騎士のミニフィグも付属し、世界中のお城シリーズファンが歓喜しました。
このセットのレビューはこちらから!
8781 モルシアの城(2005年)
この年から、シリーズは新しい世界観を導入します。
「ナイトキングダムII」と呼ばれるこのシリーズでは、中世の騎士団やお城の代わりに、4人のカラフルな騎士を主人公として展開していきます。
その中心となったのがこのセット、「モルシアの城」。
このお城は、旗の表と裏を付け替えたり青いパーツを差し替えることで、王様のお城から悪役お城へと変身させることができるハイブリッドなセットになっていました。
善悪を組み替えられるというのは面白い発想ですね。
8877 レゴ ブラデックの暗黒の要塞(2005年)
「ナイトキングダムII」の敵役最大の居城です。
開閉式の黒い城壁と赤いパーツのアクセントが邪悪な感じを醸し出しています。
また、少し大げさな装飾やギミックがこの時代リリースされていたレゴの特徴として捉えることができると思います。
当時のCMを見ると「ナイトキングダムII」の世界観がわかりやすいです。
7094 王様のお城(2007年)
2007年にお城シリーズは「キャッスル」と名前を変え、王国の騎士団とトロールやドワーフ、スケルトンどのファンタジーの生き物に焦点が当てられました。
この期間は、海外では「ファンタジー・エラ」と呼ばれています。
その中心となるお城がこのセットです。
お城を守る騎士団と、攻めてくるスケルトンやドラゴンがこのシリーズの特徴を表していますね。
後部の塔がアーチで繋がっているなど、お城のバランスもよくできていると思います。
7097 しにがみ大王の城(2009年)
敵役であるトロールたちのお城です。
城門の両側から巨大なトロールが出てくる仕掛けになっています。
パーツを組み合わせて作られた正面のガイコツや巨大な正門の雰囲気などが、邪悪な雰囲気を醸し出しています。
この時代の敵役だった邪悪なトロールですが、当時のテレビCMを見るとどこか憎めない表情をしています。
10193 中世のマーケットヴィレッジ(2009年)
2009年には、お城シリーズ全体でも最大規模となる民間の拠点セットが発売されました。
ヨーロッパの街並を上手く再現した建物と、その中心にマーケットが広がるセットで、シリーズの名作の一つとして考えられています。
七面鳥や牛などの動物たちや、民間人のミニフィグが平和で素敵な雰囲気を出しています。
7946 王様のお城(2010年)
「ナイトキングダムII」でのファンタジーな世界から一転、久しぶりにシリーズは中世ヨーロッパに戻ります。
シリーズ名は「キングダム」へと変わり、新たに登場したのがこの「王様のお城」です。
立体基礎板を使わないグレーの城壁と赤い尖塔が、初期のお城シリーズを思い出させますね。
入口の跳ね橋はレバーを操作すると上下する等のギミックも満載。
お城全体も、開閉させることができます。
このお城の雰囲気や構成は、1984年に登場した初期のお城に似ているようにも思います。
お城シリーズの初期の名作を新しいパーツやアイデアでリニューアルした印象です。
6080 お城(1984年)
10223 馬上試合大会(2012年)
キングダムシリーズでは、中世の騎士たちの世界観を再現したセットが次々と発売されましたが、その中でも名作の一つが「馬上試合大会」です。
正門の前に王様と王妃が騎士たちの決闘を見物していますね。
大きな城門の両側にはそれぞれの騎士たちのテントがあり、武器や防具が並べられています。
この辺りの構成も、中世ヨーロッパの騎馬槍試合を上手く再現しています。
ちなみに、騎士たちの決闘をイメージしたセットは、これまでに何度も発売されてきました。
最初に登場したのは1979年のセットです。
まだ馬のパーツもない頃ですが、ブロックを組み合わせて馬を作り、騎士同士の決闘が上手に表現されています。
※このセットのレビュー記事をまとめました♪
次に登場したのは1988年でした。
この頃には馬のパーツがあり、馬の飾りや小物などが充実しているのがわかります。
こうやって、一つのテーマをそれぞれの時代のセットで振り返るのも面白いですね。
70404 王様のお城(2013年)
2013年には、シリーズ名称が再び「キャッスル」へと変わります。
中心となったのはブルーのライオンの紋章が象徴の「王様のお城」でした。
これまでに発売されている中で、最後の「お城」になります。
石造りをイメージした正当なグレーの城壁に、ブルーのライオンに相応しい青いパーツが散りばめられています。
これまでのお城と同じように、門や跳ね橋は動かすことができるギミックになっています。
ブルーライオンの騎士団が戦うのは赤いドラゴンという設定でした。
中世ヨーロッパの騎士団の世界とファンタジーな世界が融合した雰囲気を当時のテレビCMから見ることができます。
まとめ
今回の記事では、2000年から現時点での最後のお城が発売された2013年までを当時のCMを交えて振り返りました。
前半で紹介した1978年から1997年までは一貫して「お城シリーズ」でしたが、その後はシリーズ名称が「ナイトキングダム」から「ナイトキングダムII」へと変わり、さらに「キャッスル」、「キングダム」、再び「キャッスル」へと変わりました。
その中で、ファンタジー要素を取り入れたり、純粋な中世ヨーロッパの世界観に戻ったりと、雰囲気が大きく変わっていった歴史がわかるかと思います。
残念ながら2013年以降、「お城シリーズ」のようなシリーズは発売されていません。
ただ、これまでに多くの名作を生みだしてきた人気のシリーズですから、またいつか復活してくれたら嬉しいですね。
それでは最後まで読んで頂きありがとうございました!
※1978年から1997年までの約20年間をまとめた前半はこちらから♪
2022年8月に発売予定のレゴ社90周年記念セット「ライオン騎士の城」のレビューはこちら!
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