【最終更新日:2021年6月6日】
2021年の6月にLGBTQIA+コミュニティとファンの多様性をテーマにした新しいレゴのセットが発売されました!
セットの名称は「Everyone is Awsome(みんなサイコー)40516」。
11色のカラフルなミニフィグと背景の虹が特徴的なこのセット、よく見ると顔には目や口のプリントがありません。
一体どのような意図で作られたセットなのでしょうか?
この記事では、カラフルな新製品「Everyone is Awesome 40516」をレビューをしています。
なお、今回のセットは人々の多様性をテーマにした本当に素晴らしいセットなので、作品に込められたコンセプトまで詳しく説明しています。
少し長い記事になりますが、ぜひ最後まで読んで頂けると嬉しいです。
【虹色のレゴセット】LGBTをテーマにしたミニフィグ製品のレビュー
目次
レゴ Everyone is Awesome 40516のセット概要
セット名称:40516 Everyone is Awesome(みんなサイコー!)
ピース数:346ピース
価格:5,498円
対象年齢:18歳以上
発売日: 2021年6月1日(火)
最初は価格が高いように思ったのですが、よくよく考えるとミニフィグ11体に飾れるディスプレイが含まれていて約5,500円というのは、なかなかリーズナブルだと思います。
ミニフィグ1体でも400円くらいしますからね。
セットを開封するとこんな感じです♪
思ったよりパーツが多く、黒を基調にした説明書がオシャレでした♪
ちなみに、セット名称の「Everyone is Awesome」というのは、レゴ・ムービーのテーマ曲「Everything is Awesome」がモチーフです。
この映画も本当に素晴らしい内容でしたので、まだ観ていない方は一度チェックしてみて下さい♪
レビュー記事はこちらから!
テーマになっている「LGBTQIA+」とは?
冒頭でも説明した通り、今回のセットは「LGBTQIA+などのコミュニティや人々の多様性を許容しよう」というテーマとなっています。
ところで、「LGBT」という言葉は聞いたことがあるけど、「LGBTQIA+って何?」って方も多いのではないでしょうか?
「今回のセットがなぜレインボーカラーになっているか」に関係するので、少し詳しく紹介したいと思います!
LGBTとは、レズビアン(女性同性愛者)ゲイ(男性同性愛者)バイセクシュアル(両性愛者)トランスジェンダー(心と体の性が一致していない方)の頭文字をとった言葉です。
これは聞いたことがある方が多いかと思います。
ただ、「自分は男女どちらでもない」とか、「自分は誰も愛することができない」といった、「LGBT」にあてはまらない人もいます。
「LGBT」という言葉の知名度が上がれば上がるほど、「セクシュアルマイノリティ=LGBTのどれか」という認識が広まってしまってしまうのです。
そこで、この流れに対応するために、以下の3つが加えられました。
Q(クエスチョニング)
自分の性別がわからない・意図的に決めていない・決まっていない人
I(インターセックス)
一般的に定められた「男性」「女性」どちらとも断言できない身体構造を持つ人
A(アセクシュアル)
誰に対しても恋愛感情や性的欲求を抱かない人
セクシュアリティは多様であり、LGBTという言葉だけでは包括できません。
ということは、3つの要素を加えた「LGBTQIA」という言葉であっても、全てのセクシュアリティを包括できていないことは確かです。
「LGBTQIA+」の最後に加えられている「+」という文字は、「これらの他にもさまざまなセクシュアリティがある」ということを意味するために使われているのです。
LGBTQIA+という言葉には、性の多様性や、それをひとつの言葉だけでは言い表すことがムズカシイことを示しています。
そして、この言葉で表すことができない多様性をテーマにしたのが今回のレゴのセットなのです。
レインボーフラッグ
レインボーフラッグは、LGBTの尊厳とLGBTの社会運動を象徴する旗で、1970年代から使用されてきました。
旗の色は、LGBTコミュニティの多様性を表し、今では世界中で使われています。
セットのコンセプト
今回のレゴのセット「40516 Everyone is Awesome」は、LGBTQIA +コミュニティが愛と受容の象徴として使用しているレインボーフラッグからヒントを得て、11のモノクロミニフィギュア全体で包括性を擁護するディスプレイモデルになっています。
デザインのディレクターは、レゴ社のデザイン担当副社長のマシュー・アシュトン氏。
「私は、包括性を象徴し、誰がどのように識別し、誰を愛しているかに関係なく、すべての人を祝うモデルを作成したかったのです」
と述べています。
「誰もがユニークな存在であり、世界に少しでも多くの愛と受容と理解があれば、私たちはもっと自由に、本来の素晴らしい(Awesome)自分自身でいられるはずです。このモデルは、私たちが気にかけていること、そして『誰もが素晴らしい(Everyone is Awesome)』と心から信じていることを示しています。」
本当に素晴らしいコンセプトですね!
そして、そのコンセプトがレゴらしい形に上手く反映されたセットになっていました!
11色のミニフィグ
今回のセットの一番の特徴は、11色のカラフルなミニフィグたち。
黒、茶色、赤、オレンジ、黄色、青、緑、紫、明るい水色、白、ピンクのミニフィグが、それぞれ独自のヘアスタイルをつけて登場します。
ヘアースタイルも本当に多様性に富んでいて、性別さえわからないようになっています。
ところで、レゴのミニフィグにいつもプリントされている顔がありませんね。
これについてのレゴ社からの公式見解は発表されていませんが、このセットのコンセプトを考えるとなんとなくわかる気がします。
表情をプリントすることで、固定概念や価値観が見えてしまうからではないでしょうか。
レゴのミニフィグで一番特徴的なにっこり顔はとても素敵です。
ただ、長い人生には、笑うことがツライ時や、笑顔になりたくてもなれない時もあるはず。
誰かの笑顔を見ることさえ、ツライ時だってあるかもしれません。
また、笑いながら心は泣いている時、楽しくて涙が出る時など、僕たちの感情と表情の関係性はとても複雑です。
今回のセットに顔がプリントされていないのは、「自分や他人のどんな感情も受け入れよう」というレゴ社からのメッセージではないでしょうか。
カラフルな11人のミニフィグの誰に感情移入するのか、そして11人の表情をどのように想像するかは、僕たちの気持ち次第。
シンプルながらも、すごく考えさせられるセットだと思いました。
表情がないの分、ポージングや並べ方を工夫して世界観を表現してみましょう♪
虹色のディスプレイ
このセットには、幅34.6cm、奥行き10cm近くのディスプレイモデルが含まれています。
ミニフィグに合わせた11色で、レインボーカラーのタイルが可愛らしいですね。
背面に立ち上がった虹色の壁は、中に心材があって崩れにくくなっています。
この辺りはさすがレゴらしい作りになっていますね。
きちんとミニフィグを整列させてもいいし、自由に並べても楽しめそうです。
まとめ
今回の記事では、2021年6月に発売された「Everyone is Awsome (みんなサイコー)40516」のレビューしました。
一見するとただのカラフルなミニフィグセットですが、LGBTQIA+やレインボーフラッグの意味を理解すると、とても素晴らしいコンセプトの製品だということがわかるかと思います。
ところで、購入した虹色のミニフィグを使って、こんな写真を撮ってみました♪
色の違うミニフィグたちが、雨上がりの道路をみんなで虹に向かって歩いている写真です。
今回のセットのコンセプトに沿っていると思うのですが、いかがでしょうか??
もしよかったら、インスタでレゴの写真をたくさんアップしているので見て頂けるととても嬉しいです♪
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