【最終更新日:2021年11月21日】
「少しでも世界の中に元気を、笑顔を届けられたら。そのきっかけになれたら。」
そんな想いで「PIECE OF PEACE」をテーマにして始まった「レゴブロックで作った世界遺産展」は、2003年から始まり、世界中で370万人の人々が来場しました。
そして2021年、第4回目の展示会ツアーもついにファイナルを迎えました。
大阪心斎橋のパルコで開催された「レゴブロックで作った世界遺産展 PART-4」では、世界35カ国の世界遺産65作品が展示されている他、特別なプレゼントがもらえるスタンプラリーも開催。
この記事では、展示されている素晴らしいレゴの作品や、スタンプラリーでもらえる素敵なグッズの様子等を紹介したいと思います!
【最終開催】レゴブロックで作った世界遺産展の会場レポート!
目次
「レゴブロックで作った世界遺産展」ってなに?
「レゴブロックで作った世界遺産展」とは、その名の通り世界各国の世界遺産をレゴブロックで作った作品を展示した展覧会です。
2003年に「PIECE OF PEACE(平和のかけら)」をテーマに東京のパルコでの開催から始まりました。
この第一回展は日本で13か所、2008年からの第二回展は日本14か所、2012年からの第三回展では日本31か所、海外5か所に拡大して巡回。
これまでに370万人の方々が来場したレゴの展示会です。
ブロックを積み重ねるように、ひとりひとりの「PIECE(ピース/平和)」の想いを繋げて、「ピース」の輪を広げていくことをコンセプトにしています。
2020年に東京のパルコから始まった第四回の展示会も、11月の大阪での展示会でいよいよファイナルとなりました。
心斎橋パルコでの展示会の概要
展示会ファイナルの会場は大阪の心斎橋パルコ。
2020年にオープンし、レゴストアも入っている大型の商業施設です。
メイン会場は14階のイベントホールですが、実はそれだけではありません。
パルコ内のその他の階や大丸心斎橋店、梅田店でもサテライト展示としてレゴの作品が展示されています!
また、これらの各会場をまわるスタンプラリーも開催。
スタンプの数に応じて素敵なグッズがもらえる企画もありました!
それでは、まずは14階のイベントホールでのメインの展示会の様子を紹介したいと思います♪
メインホールでのレゴの世界遺産作品
入り口を抜けると、目に入ってくるのはレゴで作られた地球。
「レゴブロックで球体を作る」というのは、ビルダーの中では一つの基本ステップのようになっていますね。
レゴの地球を笑顔のミニフィグたちが囲んでいて、本展示会のコンセプトが上手く表現されているように感じました。
協賛社/オフィシャルサポーターの旗を持ったミニフィグも素敵です。
奥に入ると広いメイン会場です!
各作品の背面の壁には、その世界遺産を写した写真が飾られていました。
実際の様子とレゴの作品を見比べることができるのがいいですね。
世界遺産をテーマにしていることもあって、各作品は「ヨーロッパ」、「アジア」などの地域別に分けて展示されています。
レゴで作られた日本の世界遺産
それではまずは、日本にある世界遺産から、気になった作品を何点か紹介していきます!
厳島神社
■文化遺産 1996年登録
■場所:日本国・広島県
■使ったブロック数:12,000ピース
■作ったビルダー:直江和由
■制作時間:10日(約240時間)
実際の建築では円柱ですが、陰影を強調するために各柱を使用して表現しているそうです。
古都京都の文化財(金閣寺)
■文化遺産 1994年登録
■場所:日本国・京都府
■使ったブロック数:3,600ピース
■作ったビルダー:直江和由
■制作時間:6日(約240時間)
柱もすべて地表から上にぬけるように、宮大工の工法手順に沿って制作されたそうです。
ル・コルビジェの建築作品(国立西洋美術館)
■文化遺産 2016年登録
■場所:日本国・東京都
■使ったブロック数:13,000ピース
■作ったビルダー:大澤よしひろ
■制作時間:6日(約240時間)
外壁や前庭の「モデューロ」と呼ばれる寸法を複雑な組み合わせで再現されているそうです。
コルビジェが提唱した近代建築の5原則のうちの一つ「ピロティ」がレゴでも忠実に再現されていました。
姫路城
■文化遺産 1993年登録
■場所:日本国・兵庫県
■使ったブロック数:20,000ピース
■作ったビルダー:柳昌宏
■制作時間:10日(約240時間)
複雑に入り組んだ屋根瓦の造形や、レゴでは再現がムズカシイ石垣の緩やかなカーブの表現がポイントです。
古都京都の文化財(清水寺)
■文化遺産 1994年登録
■場所:日本国・京都府
■使ったブロック数:35,000ピース
■作ったビルダー:柳昌宏
■制作時間:31日(約744時間)
有名な舞台だけでなく、清水寺が建つ崖の傾斜や石垣にも力をいれて制作されたそうです。
レゴで作られた世界各国の世界遺産
続いては、世界各国の世界遺産作品です。
展示会では地域別に並べられていましたが、ここでは古代から近代まで時系列で紹介したいと思います!
レゴの素晴らしい作品を通して、人類の建築の歴史を感じてみて下さい!
メンフィスとその墓地遺跡ーピラミッド地帯
最初は、紀元前2500年頃にエジプト古王国「メンフィス」に建造されたピラミッド。
世界の七不思議にも数えられていますね。
■自然遺産 1979年登録
■場所:エジプト・アラブ共和国
■使ったブロック数:6,700ピース
■作ったビルダー:渡瀬達生
■制作時間:5日(約120時間)
様々なパーツが使用され、風化した状態と表面の陰影が表現されていました。
アテネのアクロポリス
エジプトの次はやはりギリシア文明でしょう。
古代ギリシアを代表する都市国家アテネ、その中心にあるアクロポリスの丘には、紀元前460年–紀元前430年頃に「パルテノン神殿」をはじめ数多くの神殿が建てられました。
■自然遺産 1979年登録
■場所:エジプト・アラブ共和国
■使ったブロック数:6,700ピース
■作ったビルダー:渡瀬達生
■制作時間:5日(約120時間)
石灰岩で作られた神殿を表現するために、細かいパーツが多様されています。イオニア式の柱の特徴も伝わります!
ポン・デュ・ガール(ローマの水道橋)
エジプト、ギリシアときたら次はローマ建築ですね。
紀元前312年から3世紀にかけて3階にアーチを重ねたローマの水道橋は、ローマ帝国時代の土木技術の水準の高さを示しています。
■文化遺産 1985年登録
■場所:フランス共和国
■使ったブロック数:12,000ピース
■作ったビルダー:Arzlan Li Hon Man, Eilliam Eong Hung Hei
■制作時間:4日(約96時間)
ちょうど展示スペースの関係で、ローマの水道橋の背面に、ギリシアのアクロポリスの丘が見えたのが痺れました。
パリのセーヌ河岸(ノートルダム大聖堂)
ここで一気に12世紀まで時代が飛びます!
ゴシック建築の代表作、ノートルダム大聖堂です。
■文化遺産 1991年登録
■場所:フランス共和国
■使ったブロック数:58,000ピース
■作ったビルダー:さいとうよしかず
■制作時間:15日(約360時間)
ファサードの緻密な彫刻は小さいパーツを組み合わせて表現されていました。
また、ゴシック建築の特徴の一つ「フライングバットレス」が美しく組まれていて、屋根周辺のディテールも素晴らしかったです。
アンコール
次は地域を移して東南アジアのカンボジアへ!
12世紀末にヒンドゥー教の寺院として完成したアンコールワットです。
■文化遺産 1992年登録
■場所:カンボジア王国
■使ったブロック数:13,000ピース
■作ったビルダー:直江和由
■制作時間:10日(約240時間)
崩壊部分や石材の風化を再現するために、全体の90%を薄いプレートパーツの積層で組んだそうです。
タージマハル
続いては、インドにあるタージマハル。
1632年から22年の歳月をかけて建てられた総大理石の墓廟。
ムガル帝国の王様が、死去した愛妃のために建設したインド・イスラーム文化の代表的建築です。
■文化遺産 1983年登録
■場所:インド
■使ったブロック数:8,000ピース
■作ったビルダー:渡瀬達生
■制作時間:14日(約336時間)
建物の壁に埋め込まれた輝石は透明ブロックで表現。中央のドームは空洞になっているそうです。
パリのセーヌ河岸(エッフェル塔)
続いては、パリのシンボルでもあるエッフェル塔。
1889年のパリ万国博覧会の際に建てられた高さ300mの鉄塔で、設計者のエッフェルにちなんでこの名があります。
■文化遺産 1983年登録
■場所:インド
■使ったブロック数:23,500ピース
■作ったビルダー:日高雅夫(拡張リメイクモデル)
■制作時間:14日(約336時間)
ヴィクトリアの滝
ユネスコが登録する世界遺産は、その特質に応じて「文化遺産」「自然遺産」「複合遺産」に分類されています。
これまで建物を中心とした「文化遺産」のレゴ作品を紹介してきましたが、もちろん「自然遺産」の作品もありました。
■自然遺産 1989年登録
■場所:ザンビエ共和国、ジンバブエ共和国
■使ったブロック数:50,000ピース
■作ったビルダー:館岡文彬
■制作時間:8日(約192時間)
流れる水や岩肌を細かいパーツを数多く使用することで、ヴィクトリア滝の自然らしさを表現したそうです。
アントニオ・ガウディの作品群(サグラダ・ファミリア)
メインホールの作品の最後に紹介するのは、未完の世界遺産として有名なサグラダ・ファミリア。
■文化遺産 1984年登録
■場所:スペイン
■使ったブロック数:25,000ピース+20,000ピース(拡張部分)
■作ったビルダー:直江和由+日高雅夫(拡張部分)
■制作時間:25日+30日(拡張部分)
過去の展覧会でも展示されていたサグラダ・ファミリアが拡張して登場。
実際のサグラダ・ファミリアは、ガウディ没後100年の2026年についに完成するそうです!
メインホールには、ここで紹介した作品以外にも自由の女神や、マチュピチュ等の有名な世界遺産の作品が数多く展示されていました!
近くにお住いの方は、ぜひ来場してみて下さい!
海外旅行をしている気分になれると思います♪
サテライト展示とスタンプラリー
今回の世界遺産展は、心斎橋パルコの14階のイベントホールがメイン会場ですが、実はパルコの他のフロアや大丸心斎橋店や梅田店にもサテライト展示があります。
そして、各会場を回るスタンプラリーが開催されていて、スタンプの数に応じて素敵なグッズがもらえるイベントが開催中です。
僕は全ての会場を巡って、グッズを入手してきましたので、各サテライト展示の内容と、ゲットしたグッズを紹介したいと思います!
万里の長城(パルコ14階イベントホール前)
「宇宙から肉眼で見える唯一の人工物である」というウンチクで有名な中国の万里の長城。
2007年には新・世界七不思議にも選ばれていて、現存する人工壁の延長は6,259.6kmにも及びます。
■文化遺産 1987年登録
■場所:中華人民共和国
■使ったブロック数:38,000ピース
■作ったビルダー:SCHNEIDER CHEUNG
■制作時間:10日(240時間)
フエの建造物群(パルコ14階イベントホール前)
「フエの建造物群」はベトナムで最初に登録された世界遺産で、グエン朝時代の王宮や歴代皇帝の帝陵からなる建物群で構成されています。
レゴで再現されているのは、ベトナム最後の王朝の栄華を残すグエン朝王宮跡です。
■文化遺産 1993年登録
■場所:ベトナム社会主義共和国
■使ったブロック数:35,000ピース
■作ったビルダー:岸田好弘
■制作時間:12日(288時間)
屋根の瓦は1ピースずつつなぎ合わして表現されていました。
中尊寺金色堂(パルコ13階サテライト展示)
世界遺産中尊寺の金色堂はおよそ800年前に造られ、その後一度も焼失することなく当時の姿を今に伝えています。
実はこの建物、国宝建造物の第一号なんですよ。
■文化遺産 2011年登録
■場所:日本国・岩手県
コロとその港(パルコ9階サテライト展示)
コロは、ベネズエラの北西部にある町で、カリブ海に面しているベネズエラ最古の植民都市です。
初期の入植者であるスペインのコロニアル様式と、コロの対岸の島を支配していたオランダのバロック形式とが融合した街並みが残っています。
■文化遺産 1993年登録
■場所:ベネズエラ・ボリバル共和国
■使ったブロック数:15,000ピース
■作ったビルダー:日高雅夫
■制作時間:15日(360時間)
モン・サン・ミシェルとその湾 (パルコ9階サテライト展示)
フランス西海岸、サン・マロ湾上に浮かぶ小島の上にそびえる修道院。
その幻想的な美しさと数奇な歴史から“西洋の驚異”とも称される場所です。
■文化遺産 1979年登録
■場所:フランス共和国
■使ったブロック数:6,800ピース
■作ったビルダー:渡瀬達生、武田千春、熊崎智美
■制作時間:5日(120時間)
ピサのドゥオモ広場 (パルコ6階サテライト展示)
「ピサの斜塔」で有名なピサのドゥオモ広場は、イタリアにある世界遺産です。
ピサは、11世紀半ばに西地中海の覇権を握り、13世紀末まで海運都市国家として栄えました。
ピサの斜塔として知られる鐘楼、大聖堂(ドゥオモ)、洗礼堂、墓所の四大建築が均衡を保つドゥオモ広場は奇跡の広場と呼ばれています。
■場所:イタリア共和国
■使ったブロック数:2,2000ピース
■作ったビルダー:直江和由
■制作時間:4日(96時間)
イスタンブール歴史地区(パルコ地下1階サテライト展示)
「イスタンブルの歴史地区」はヨーロッパとアジアの接点に位置するトルコにある世界遺産で、ローマ帝国、ビザンツ帝国、オスマン帝国と、3つの帝国の首都として繁栄した歴史が色濃く残っています。
歴史的な建物が多く残るこの地区から『世界で最も美しいモスク』と評される「スルタンアフメト・モスク」が展示されていました。
世界で唯一優美な6本のミナレットと、白地に青の色調の美しさからブルーモスクとも呼ばれています。
■場所:トルコ共和国
■使ったブロック数:11,000ピース
■作ったビルダー:伊藤剛+監修:直江和由
■制作時間:19日(456時間)
琉球王国のグスク及び関連遺跡群(大丸心斎橋店9階サテライト展示)
この展示は、パルコ心斎橋店の隣接する大丸心斎橋店の9階にありました。
日本で11個目の世界遺産として2000年に認定されました。
琉球王国が成立する前からあった北山王のお城で、『グスク』というのは城を意味しています。
パソコンやスマホなどで、グスクと入力してみると、なんと「城」と変換されますよ!
■場所:日本・沖縄県
■使ったブロック数:30,000ピース
■作ったビルダー:伊藤剛+かたおかしんご(カネモリブリックラボ)
■制作時間:33日(792時間)
長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産(大丸梅田店3階サテライト展示)
全てのサテライト展示が心斎橋かと思いきや、スタンプラリーの最後の会場は梅田の大丸。
スタンプラリーをコンプリートするためには、梅田まで移動しないといけません。
梅田の大丸のサテライト展示からは、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を紹介します。
キリスト教が禁じられている中で、長崎と天草地方において日本の伝統的宗教や一般社会と共生しながら信仰を続けた潜伏キリシタンの信仰継続にかかわる伝統のあかしとなる遺産群。
潜伏キリシタン独特の文化伝統の証拠であることを評価され、2018年7月、世界文化遺産へ登録されました。
■場所:日本・長崎剣
■使ったブロック数:16,000ピース
■作ったビルダー:日高雅夫
■制作時間:14日(330時間)
スタンプラリーのグッズは??
各サテライト展示場所にあるスタンプを集めると、集めたスタンプの数に応じてグッズがもらえます。
グッズの引換場所は、心斎橋パルコ14階のイベントホールの受付です。
ゲットしたグッズは以下の3種類。
①河森正治デザイン 首里城フェニックス「新生飛翔」ポストカード
②PIECE OF PEACEピンバッチ
③レゴ・ミニフィギュア
ちなみにスタンプ2つだとポストカードだけ、スタンプ6つだとポストカードとピンバッチ、スタンプ7つコンプリートでミニフィグがもらえます。
ミニフィグはオリジナルものではないから、あえて頑張らなくてもいいかなと個人的には思いました(笑)
レゴブロックで作った世界遺産展のまとめ
「ブロックを積み重ねるように、ひとりひとりのピースの想いをつなげて、ピースの輪を広げていきたい」というコンセプトで開催されてきた「レゴブロックで作った世界遺産展」。
第4回展も心斎橋パルコでの展示でいよいよファイナルです。
開催は12月12日までになっているので、お近くにお住いの方はぜひ訪れてみて下さい♪
心斎橋のパルコには、レゴストアもあるのでオススメです!
PIECE OF PEACE 『レゴブロック』で作った世界遺産展 PART-4 FINAL
会期:2021年11月20日(土)~12月12日(日) ※入場は閉場の30分前まで ※最終日は18:00閉場
会場:心斎橋パルコ 14F パルコイベントホール
入場料:大人(中学生以上) 600円、小学生 300円、未就学児無料
※駐車サービス除外。
※入場料の売り上げの一部は、日本ユネスコ協会連盟が行う世界遺産活動に寄付。
※入場制限を実施。営業日時の変更および休業となる場合あり。詳細は心斎橋パルコ公式サイトにて告知。
※展示内容は、一部変更になる場合あり。
※身体障がい者手帳または療育手帳を提示した人の介護者1名は無料。本人は有料。
※その他、パルコカードなどの入場料優待あり。
※優待にて入場する場合、本人確認する場合があるため本人確認証(免許証、保険証など)の持参が必要。
※他割引サービスと優待の併用は不可。
サテライト展示<入場無料>:心斎橋PARCO 館内展示スペース(B1F/6F/9F/13F/14F)、大丸心斎橋店 館内展示スペース(9F)、大丸梅田店 館内展示スペース(3F/13F)